札幌東聖書バプテスト教会

 今、信じられるものB神の福音は信じられる                     聖書ローマ1:1−16]

:1  神の福音のために選び分けられ、使徒として召されたキリスト・イエスのしもべパウロ、
:2  ・・この福音は、神がその預言者たちを通して、聖書において前から約束されたもので、
:3  御子に関することです。御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、
:4  聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです。
:5  このキリストによって、私たちは恵みと使徒の務めを受けました。それは、御名のためにあらゆる国の人々の中に信仰の従順をもたらすためなのです。
:6  あなたがたも、それらの人々の中にあって、イエス・キリストによって召された人々です。・・このパウロから、
:7  ローマにいるすべての、神に愛されている人々、召された聖徒たちへ。私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安があなたがたの上にありますように。
:8  まず第一に、あなたがたすべてのために、私はイエス・キリストによって私の神に感謝します。それは、あなたがたの信仰が全世界に言い伝えられているからです。
:9  私が御子の福音を宣べ伝えつつ霊をもって仕えている神があかししてくださることですが、私はあなたがたのことを思わぬ時はなく、
:10  いつも祈りのたびごとに、神のみこころによって、何とかして、今度はついに道が開かれて、あなたがたのところに行けるようにと願っています。
:11  私があなたがたに会いたいと切に望むのは、御霊の賜物をいくらかでもあなたがたに分けて、あなたがたを強くしたいからです。
:12  というよりも、あなたがたの間にいて、あなたがたと私との互いの信仰によって、ともに励ましを受けたいのです。
:13  兄弟たち。ぜひ知っておいていただきたい。私はあなたがたの中でも、ほかの国の人々の中で得たと同じように、いくらかの実を得ようと思って、何度もあなたがたのところに行こうとしたのですが、今なお妨げられているのです。
:14  私は、ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも、返さなければならない負債を負っています。
:15  ですから、私としては、ローマにいるあなたがたにも、ぜひ福音を伝えたいのです。
:16  私は福音を恥とは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。

メッセージ
「今、信じられるもの」は何でしょう。・・・「そう言えば、何もありません」という返事が返ってきそうです。「強いて言えば、お金かな。」という返事もありそうです。しかし、昔も今も変わりなく信じられるものがあります。第一に聖書です。第二に神の愛です。そして第三に神の福音です。
ローマ人への手紙は「神の福音」ということばから始まります。パウロはこの神の福音のために選び分けられ、キリスト・イエスのしもべとなり、使徒として召されました。この神の福音こそ、今、信じられるものです。

1.尊い神の約束である神の福音
この世で尊いものとは何でしょう。人ではなく神から来たものは尊いものです。福音は神がその預言者たちを通して、聖書において前から約束されたもの(2節)とありますが、この神の約束である福音は尊いものです。

・・・私はあなたがたに知らせましょう。私が宣べ伝えた福音は、人間によるものではありません。ガラ 1:11
その栄光と徳によって、尊い、すばらしい約束が私たちに与えられました。・・・そしてその尊い福音の中心は神の御子イエス・キリストの十字架によるあがないの約束なのです。2ペテ1:4  
兄弟たち。私は今、あなたがたに福音を知らせましょう。これは、私があなたがたに宣べ伝えたもので、あなたがたが受け入れ、また、それによって立っている福音です。 また、もしあなたがたがよく考えもしないで信じたのでないなら、私の宣べ伝えたこの福音のことばをしっかりと保っていれば、この福音によって救われるのです。 私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、私も受けたことであって、次のことです。キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、 また、葬られたこと、また、聖書に従って三日目によみがえられたこと、・・・1コリ 15:1-4
ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いのゆえに、価なしに義と認められるのです。ローマ 3:24

神が私たちのための救い主として神の御子イエス・キリストを与えてくださり、十字架のあがないを成し遂げてくださり、そのキリストを信じる者の罪を赦し、罪から救ってくださるという約束が福音であり、これが尊いのです。
この福音が人間によるものではないからです。神の人を通して神から与えられた神の約束のことばなのです。

なぜなら、預言は決して人間の意志によってもたらされたのではなく、聖霊に動かされた人たちが、神からのことばを語ったのだからです。2ペテ 1:21

福音が人間から出たものなら信じられません。しかし、神から出たものであれば信じられるのではありませんか。

2.救いを得させる神の福音
神がくださった約束である福音は、不思議なことに、信じる者の信仰というものを通してのみ効力を発揮します。つまり神は信仰によってキリストの福音を信じる者を救おうと定められたのです。

事実、この世が自分の知恵によって神を知ることがないのは、神の知恵によるのです。それゆえ、神はみこころによって、宣教のことばの愚かさを通して、信じる者を救おうと定められたのです。1コリ 1:21

聖書が書かれたのもそのためであり、聖書のみことばを読んだ人が福音を信じて救われるためなのです。

しかし、これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によっていのちを得るためである。ヨハネ 20:31

それゆえ私たちは神がくださった福音を信じなくてはなりません。もし信じなければそれはただのことばになってしまいます。しかし信じるなら、それは私たちを罪と滅びから救うことのできる偉大な神の力となるのです。(16節)

しかし、私たちは十字架につけられたキリストを宣べ伝えるのです。ユダヤ人にとってはつまずき、異邦人にとっては愚かでしょうが、:24  しかし、ユダヤ人であってもギリシヤ人であっても、召された者にとっては、キリストは神の力、神の知恵なのです。1コリ 1:23

私たちにとって「信じられる」ということは「信頼できる」という意味も含んでいるでしょう。キリストの福音は、その意味で信頼でき、信じられるものです。なぜならば福音は力ある神のみことばに裏付けられた確かな神の約束であり、神には約束したことを成就する力があり、神のみことばはたましいを生き返らせることもできるからです。

神には約束されたことを成就する力があることを堅く信じました。ローマ 4:21
主のみおしえは完全で、たましいを生き返らせ、主のあかしは確かで、わきまえのない者を賢くする。詩篇 19:7

もし福音が信頼できないものだとしたら、それを信じる人は惨めで愚かな者となるでしょう。しかし、たとえ福音が、信じない人にとってどんなに愚かに思えたとしても、事実、主イエス・キリストは私たちの罪のために十字架にかかられ、死んで三日目によみがえってくださったのです。ですから福音を信じて救いを受けましょう。

そして、もしキリストがよみがえらなかったのなら、あなたがたの信仰はむなしく、あなたがたは今もなお、自分の罪の中にいるのです。・・・ もし、私たちがこの世にあってキリストに単なる希望を置いているだけなら、私たちは、すべての人の中で一番哀れな者です。 しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。1コリ 15:17 -20
「時が満ち、神の国は近くなった。悔い改めて福音を信じなさい。」マルコ 1:15  

3.宣べ伝えられた神の福音
使徒パウロは、9節で、神の福音を宣べ伝えていること、15節で、もっと宣べ伝えたいことを述べています。福音は信じて初めて力あるものとなりますが、信じるためにはまず聞かなくてはならず、聞くためにはだれかが宣べ伝えねばならないのです。

しかし、信じたことのない方を、どうして呼び求めることができるでしょう。聞いたことのない方を、どうして信じることができるでしょう。宣べ伝える人がなくて、どうして聞くことができるでしょう。ローマ 10:14

パウロにとって福音を宣べ伝えることは、返さなければならない負債を返す(14節)のと同じことで、どうしてもしなければならないことでした。それゆえ彼は労苦を惜しまず、昼も夜も働いて苦闘しながら福音を宣べ伝えたのです。(1テサ2:8)私たちに届けられた福音は、パウロがこれほどまでにいのちをかけて宣べ伝えた福音であり、また数え切れないほどの多くの聖徒たちが、今の時代に至るまで、パウロと同様に犠牲を払い、いのちをかけて宣べ伝えてきた福音なのです。神の福音とは、それほどまでに信じるに値する価値のある宝なのです。

私は、福音のために、苦しみを受け、犯罪者のようにつながれています。しかし、神のことばは、つながれてはいません。2テモ 2:9